ができない悩ましい問題があるのです
献血で性病の感染がわかるのでしょうか?
献血へ行くと、そこではHIVなどの性病の検査がされています。 ということは、わざわざ病院へ行ったり検査キットを買ったりしなくても 献血所で検査してもらえば無料で検査してもらえるのではないか? と思われるかもしれませんが、献血の際の検査では結果が本人に通知されることはありません。
もしあなたがHIVに感染していたとしても、献血所の人があなたはHIV感染者だとわかっていたとしても、検査結果を教えてはくれません。
なぜそんなひどいことをするんだと思われるかもしれないでしょうが、これには理由があります。
献血は手術の際などに使用されるとても重要なもので、患者さんに輸血されます。 ですのでなんらかの菌やウィルスに感染している血液を使用するわけにはいかないのです。 そのため、献血では厳しくチェックされます。
いくらチェックされたものであっても、感染初期の判別しにくい時期の血液もあるため 完全に綺麗な血液だけを判別するのがむつかしいのが現状です。 したがって、献血していただくのはありがたいのですが 本人が「自分は性病に感染しているかもしれない」という自覚がある方に献血していただくのはありがたくないのです。
もし検査の結果を本人に通知してしまうと、献血が性病検査の代わりと考える人が集まってしまい、 献血された血液の中に性病に感染されたものがまじってしまう可能性が高くなってしまいます。 ですので献血は性病検査の代わりにはならないのです。
日本赤十字ではさらに次のような方の献血を遠慮しています。表現としては「遠慮」となっていますが、実質は禁止です。
〇4週間以内に海外から帰国した方
〇1か月以内にピアスの穴を開けた方
〇6か月以内に、不特定多数、新たな異性、男性同士の性交渉があった方
〇今までに輸血を受けた方
〇3年以内に外国に滞在した方
などとなっています。詳細については次のリンクからご確認ください。
日本赤十字 献血案内
想像してみてください、もしご自分が事故にあって輸血が必要となったとき、 自分は性病に感染したかもしれないと思う人達から集められた血液を輸血されたいですか?
そんなことがないように、献血へは健康で元気があるときに行きましょう。 保健所での性病検査は無料です。費用が心配な方は保健所を利用しましょう。